火傷にロコイド軟膏は効果がある?/作用と副作用について
ロコイド軟膏とは、ステロイド(副腎皮質ホルモン)成分を含む塗り薬です。
ステロイドが配合されていると、体に害があったり重篤な副作用が出たりするのではないかというイメージが先行しがちですが、効果効能をよく知り、正しい使い方をすればとても役に立ちます。
ロコイド軟膏はステロイド系の薬の中でも効果が穏やかなものです。
ですから、主に使用される場面としては赤ちゃんのオムツかぶれや虫刺され、あせもの治療です。
またこの薬は、全身の湿疹やアトピー性皮膚炎、皮膚の赤み、かゆみ、火傷などに用いることが出来ます。
そもそもロコイド軟膏は、ヒドロコルチゾン酪酸エステルという主成分とワセリンを混ぜたものです。
この薬は血管から吸収されて皮膚に貯められることで、様々な皮膚疾患に効果を発揮するのです。
効果は穏やかですが、顔や陰部など血流が豊富な箇所では吸収率が上がります。
そのため、炎症の程度によっては異なる薬を使う方が適していることもあるので、医師の判断を仰ぎましょう。
スポンサーリンクロコイド軟膏は、火傷の治療にも用いられます。
火傷とは、熱いものに触れてしまうことによって、皮膚が赤くなったり腫れたりしている状態ですが、これは3つのレベルに分類することが出来ます。
まずレベル1は、表皮だけが赤くなったり腫れたり、痛みを伴ったりしている状態です。
この場合においてのみ、ロコイド軟膏で対応することが可能です。
レベル2になると、表皮だけでなく真皮まで皮膚がダメージを受けてしまっている状態です。
このレベルになると、赤みや腫れだけではなく、水ぶくれが出来ます。
このような場合にはロコイド軟膏では対処出来ません。
さらにレベル3になると、脂肪層にまで達しています。
ここまで来たら病院に行くしか方法はありません。
ロコイドは軽度な火傷のみに使用できます。
火傷をした際には、まず冷たい水で10分から長くて30分ほど患部を冷やします。
その結果、皮膚の状態がどうなっているかを観察します。
この時水ぶくれが出来ていたら速やかに病院に行きましょう。
冷やして患部の痛みや赤みが落ち着くならば、ロコイド軟膏で様子を見ましょう。
ただし、これはあくまでもステロイドを含んでいることを忘れずに、使用する際には短期間に止め、治らないようなら医療機関を受診しましょう。